基板ヒーターは、一般的なMBEシステムに対する直接交換部品として入手できます。Veecoは、特定の温度や成長条件に合わせて設計され、アプリケーションに特化した基板ヒーターを提供しています。標準ヒーターの場合、優れた熱均一性は、PBNディフューザー プレートと高度なフィラメント設計によって実現されます。高密度で巻かれたタングステン ワイヤ フィラメントにより、表面が一様に加熱されます。断面積が非常に均一であるとホット スポットの形成を防げるので、フォイルよりもワイヤの方が適しています。フィラメント アセンブリは、パターンで密集して配置された平行ワイヤが特徴で、回転に対して抵抗力があるため、接合されたブロックと接合されていないブロックの両方で、均一に加熱されるようになります。高効率の電力消費は、基板ヒーターの顕著な特長です。フィラメントの表面積は最大化され、熱シールドは熱エネルギーを基板方向に流すよう設計されています。電力/電流消費量は、OEMヒーターの50パーセント超削減可能です。バックグラウンド圧力は改善され、誘導による干渉が小さくなるため、RHEEDパターンはより鮮明になります。クリーン稼働は、厳選された製造原料とUHV対応の製造技術の結果です。標準III-Vアプリケーションで使用されるヒーターの高温部には、タンタル、タングステン、およびPBNのみが使用されています。高効率稼働により、成長中のガス放出も最小に抑えられます。
応答性の高いタングステン ワイヤ フィラメントのため、信頼性と再現性が向上します。これは高度な絶縁システムによってしっかり固定されているため、形状や位置の変化に起因する性能特性の変化は起きません。PBNディフューザー プレートは、フィラメントがソース原料でコーティングされたり、基板の移送中に事故によって損傷するのを防ぎます。
基板ヒーターの設計でオプションとして追加された強化項目には、以下があります。
- 加熱の柔軟性を最適化する二重フィラメント
- 高温用および代替の成長環境用のフィラメント原料
- 代替の成長環境用のディフューザー原料